教室に着くとまだHRまでには時間があった。
これならもう少し車の中でパパと一緒にいたらよかったな。
鞄を机にかけて椅子に座る。
頬杖を付きながらゆるんでくる頬を手で押さえた。
学校が終わったらパパとデート。
ケーキ屋さんに行くだけだけれどそれでも嬉しい。
授業が頭に入らなかったらどうしようと思うぐらいそのことで頭がいっぱいだ。
「葵。何か良い事でもあった?」
「え?」
ぽんと背中をたたかれて思わず後ろを振り返った。
「和希」
「ハイ」
彼女はにっこり笑って片手をあげる。
「ねえ葵、ちょっと」
手招きをされて耳を近づけると、彼女は耳元で小さく尋ねた。
「ひょっとして彼が出来た?ていうかヤッた?」
「え?」
ヤッたって……。
「絶対にエッチはしたでしょ?先週とさ、雰囲気が全然違うんだよね。
なんて言うかさ、身体からエロエロなオーラが出てるつーか」
「エロっ!?」
思いもよらないことを言われて私は思わず椅子から立ち上がった。
にやにや笑いながら私のあわててる様子を眺めるのは悪趣味としか思えないけど
おおらかで気を遣わなくていい彼女は高校に入ってからの仲の良い友達だ。
「まあまあ。そんなに驚かないで座って注目浴びてるよ」
「え?」
あわてて周りを見て視線を浴びているのに気づいてあわてて席に座った。
「私としては男嫌いの葵に男が出来たんじゃないかって思ったんだけど?」
「男嫌いじゃないもん」
頬をふくらませると「ああ、ごめん」と和希は笑う。
そして、思い当たることがあったのだろう。不意に和希は声を上げた。
「ひょっとして清水先輩?」
「へ?」
どうして和希が知ってるの?
誰にも言ってないのに。
さらにあわてる私を見て和希は納得したように笑みを浮かべた。
ここの和希はDogの和希だったりします。
(4)からは彼女を出すためだけの追加したシーンがしばらく続きます。
蛇足もしくは後の展開が狂ってきたらこのHPにのせる時にはカットするかもしれません。
でも、上手くつなげることが出来たらそのままの可能性もあると言うことで。